【食育】むし歯予防にも、発育にも!「よく噛んで食べること」がもたらすメリット
2022年12月6日 カテゴリ:小児歯科
こんにちは。
調布、布田、国領で歯医者をお探しの皆さん、「三笠こども歯科医院」です。
フワフワのパンケーキやお口の中でホロっと崩れるハンバーグ……
「やわらかくて食べやすいものが好き!」というお子さまも多いでしょう。
けれども、「よく噛むこと」は、全身の健康にもつながります。
ここでは、よく噛むことがむし歯予防につながる理由や、お子さまの発育にもたらすメリットについてお話します。
【よく噛むメリット1】唾液の分泌が高まりむし歯の予防につながる
よく噛むことの1つ目のメリットは、噛むことで唾液の分泌量が高まることです。
唾液には、お口の中の汚れを流してくれたり、細菌をやっつけてくれたりする作用があります。
その結果、むし歯になりにくい環境が整いやすくなるため、むし歯予防につながるのです。
【よく噛むメリット2】消化吸収を促し食べ過ぎを防ぐ
2つ目のよく噛むメリットは、食べ物を噛むことの刺激で身体の発育にもいい影響を与えることです。まず、よく噛んで食べると消化酵素が多く出て消化吸収を促し、胃腸の働きが活発になります。
また、よく噛んで食べると満腹中枢を刺激するため、
【よく噛むメリット3】噛む力で顎の骨が最適化されること
3つ目のよく噛むメリットは、顎の骨の形が最適化されることです。
歯科では、歯並びや顎の大きさの不調和を問題視していますが、現在も咀嚼トレーニングによる顎の成長の誘導について研究が続けられています。
噛む力が顎の骨に密接に関連する事実は判明しているのですが、歯科治療や歯科矯正治療における活用方法が今後の研究課題です。
近年では、コンピューターのシミュレーションにより、噛む力が顎の骨にかかることで、顎の骨が噛む力に耐えられるように最適化されることがわかっています。
まだ研究中のこととはいえ、よく噛んで食べることには意味があるので、今のうちから取り組んでいきましょう。
マウスを使った実験で、咀嚼刺激が低下することで「海馬や脳神経系の発達を妨げ、記憶・学習機能を障害される可能性」が示唆されています。
ヒトを対象とした研究で、認知症や記憶・学習機能障害の治療法や予防法につなげるために、メカニズムのさらなる解明が求められているところです。
目標はひと口30回以上!よく噛んで食べる習慣をつけよう
より健康な生活をめざすために、ひと口30回以上噛むことを目標にしましょう。
これは、厚生労働省でつくられた、食育の一環としての「噛ミング30(カミングサンマル)」というキャッチフレーズです。
(出典:厚生労働省【歯科保健と食育の在り方に関する検討会報告書「歯・口の健康と食育〜噛ミング30(カミングサンマル)を目指して〜」】資料より)
とはいえ、いきなり歯応えがあるメニューにかえてしまうと、お子さまには食べにくいかもしれません。
まずは、具材をいつもより大きめに切る、砕いたナッツや小魚を加えるなど、いつもの食事に少し工夫することから始めてみましょう。
また、噛みにくいものを水やお茶で流し込まないようにすることも、胃での消化を助けるために効果的です。
お口の健康はもちろん、全身の健康のためにも、よく噛んでゆっくりと味わって食べるよう、心がけましょう。
ゆっくり味わって食べると、舌の受容体が脳に味を伝達してくれます。よく噛んで味わうことは顎の発達だけではなく、お子様の味覚に広がりを持たせてくれる大切なことです。
よく噛める食材を取り入れて食育を!
よく噛んで食べるメリットは
- むし歯になりにくい環境作り
- 食べ過ぎの防止
- 噛む力に耐えられる顎を作ること
です。
食事やおやつに、必然的に噛む回数が増える食材を取り入れて、お子様の咀嚼回数を増やしていきましょう。
三笠こども歯科医院では親子で通院できる歯科医院として、お子様のお口を守るお手伝いをさせていただきます。
食育やお子様のむし歯予防や顎の発達のについてわからないことがある方は、どうぞお気軽にご連絡ください。